Gris lunaire パリに輝く、銀月のストーン

新たな扉をあけるため、2019年の今頃、私たちはパリのルーヴル美術館にいました。
パリファッションウィークに、一握りのデザイナーしか出展ができない展示会へ参加するための審査に通ったからです。

各国から集まったデザイナー、クリエイターの方々に混じり久しぶりのパリを過ごしてインスピレーションの感度も鋭敏に。

パリの滞在2日目の夜、近くの教会で偶然目にしたゴスペルのコンサート。
彼らの着る淡いブルーのガウンがゴシック建築の荘厳な石の装飾に写る情景は、
それはそれは美しく。

そのとき、以前この街に大きな影響を受けた「グレー」をテーマにした石の特集に再び取り組むことを思いつきました。

じつに奥深いグレイッシュな石たち。
前回お伝えしたとおり、これらのカラーには「鎮静」「調和」「荘厳」「純粋」「洗練」「直観」、そして「神秘性」など共通するエネルギーが内在します。

2020年、まさか世界がここまで混乱に陥るとは誰が予測したでしょうか。

「辛い経験をしたからこそ、より見えてゆく光」それはグレームーンストーンの得意とする光の浸透力のお話。

今回新しくご紹介する石たちも、いまここにふさわしい石です。世の中の混沌を経験した人にこそ光をより味方にできるはずと思っています。

chapter01

Gray spinel

灰色ブルーのスピネル

グレーカラーの宝石を探求するにあたり、今回最初に向き合ったのがスピネルでした。

目指したのは、雲がかかったブルームーンのように神秘的で明るいグレー。
この微妙な色相にくわえ、透明感と煌めきも揃えたスピネルを探し出すには大変な時間を要しましたが、
タンザニアとミャンマーより素晴らしいピースが集まりました。

石たちには、洗練の直線美を感じさせるアール・デコをモチーフとした、美しいデザインを施しています。
今回改めてリーディングを重ねた、そのエネルギーについてもあわせてぜひご覧ください。

Gray spinel’s Spiritis

この石を手にしたとき、あなたは天地に伸びる久遠の視界に聞こえる、ウジャイの呼吸音を聞くでしょう。

それは美しき神の鳥ガルーダのスピリットが発する羽音であり、生命の源である力を鼓舞し、精神をリラックスさせる波長。
傍にあれば、柔らかな光を孕んだ薄闇のなかで、あなたもガルーダと同じ視界を共するはずです。

「暗闇の上に何をつくる?夢の上に何をつくる?」
そんな囁きも聞こえてくるかもしれません。
ガルーダは何も問答を求めているわけではなく、意識を促しているだけです。

chapter02

Nuit blanche Topaz

白夜カラーのインペリアルトパーズ

日の沈まない夜の色。淡いブルーとシェリーカラーを神秘的に帯びた結晶体。
その独特のきめ細かい結晶の煌めきは、見紛うことのないインペリアルトパーズの輝きです。
ブラジル オウロ・プレットの鉱山から産出されました。

光に照らされる高貴で華やかな煌めきは、豊かさと誠実な愛を誘引する光を。
淡いブルーは、智慧と冷静さを喚起するエネルギーを感じさせてくれます。

そんな白夜の結晶は、鉱山主も「本当にレアなんだ」というほどに貴重なカラー。
生まれたままの姿を研磨せず、そのままジュエリーに仕立てました。

chapter03

Antique chandelier

アンティークシャンデリアの煌き

パリを訪れるたび、かならず足を運ぶ街クリニャンクール。
古き良き時代のヨーロッパの文化が垣間見えるアンティークショップが軒を連ねるなか
私たちが訪れたのは、古いアンティークシャンデリアばかりを扱うお店。

宝石のようにカットされたオーバルや、ペアシェイプのガラスたち。
時代の灯を映してきたクリアな手づくりガラスは、時を経てもその趣を残します。
多面体の氷が溶け出したような、独特のフォルムもまた魅力的です。

そんな魅力的なアンティークガラスを、アール・デコの雰囲気に寄せて、
とっておきの石と共にジュエリーに生まれ変わらせました。