“色即是空 空即是色”

細く黄色い雲に、暮れてゆく空。
時間も色もうつりゆく。
色は空となり、空はまた色になる。

この石の世界にひたっていると、世をカテゴリ化、塊化する概念が薄らぎ意識が大局的になっていきます。
その感覚は日常生活の「慣れ」のなかにある安心感のようであり、
はたまた天上より眺める、平等と慈愛のまなざしであり。
内在するスピリットもまた、人のような人でないような。
隣にいるような、いないような。

人に緊張感を与える老師の風を吹かせたと思えば、妙に抜け感のある表情で笑わせてくれる。
グリーンフローライトのスピリットは、現象や状況の「臨界点」と「バランス」を実によくわきまえているようです。
人間臭さとは対極にいる高次の存在でありながら、私たちが生きる世界の空気感や機微をとらえ、自在に返すことができるユーモアにあふれた存在として親しみと尊敬を覚えずにはいられません。
共にあれば、いつでも気持ちの良い朝を迎えたようなリラックスした意識やリズム感が共有されるでしょう。

そして、機知に富み、的を射たことばを相手になげかけることができるようになります。
その際に相手を突き放すでもなく依存させるわけでもない、絶妙な表面張力によって繰り出される態度や促し方も伝授されるはず。
その心地よいリズムをもし音楽で捉えるとしたら、アントニオ・カルロス・ジョビンのボサノバ曲が近いように思います。アマゾンの森や小川や小鳥たちなど自然からインスピレーションを得て作曲される『三月の水』をはじめとする曲を聴くことは石の世界観を知り、意識を共有するにもおすすめです。

石と過ごす時間は、森林浴をしているかのごとく、周囲に爽やかで清浄なエネルギーを広げてくれるでしょう。
うすい膜でも保護され、呼吸を深くできる浄化の時を迎えられます。
もはや他者からの干渉や、人間同士の軋轢やいざこざ、負のシナジーは伝わってきません。

心の欠乏は消えさり、あなたに必要な賢智も授かるでしょう。
体感したことは、他者へ伝達されていきます。
直接ヒーリングを施すことに限らず、人と対するなかで幸福に満ちた意識が楽しい音楽を奏でるかのように伝わっていくでしょう。
また、客観的な視野とゆとりの心を手に入れたことで、新たな覚醒の時を迎えるかもしれません。

精緻な感覚は鋭敏となり、あなたの見る人も情景も彩と光を増します。
そして、物事の道理や心理を見通す力を得ることから雑多な情報をシンプルに捉えることができます。
そして辿りつくのです。
色は空であり、空は色であり、あなたは空となることに。